千歯こき-こうして横浜へやってきた-
2013年1月26日(土)~3月24日(日)
横浜市域で使われた脱穀のための農具である千歯扱きを題材にして、農具の伝播や流通の有り様を紹介します。
千歯扱きは、稲や麦の穀粒を穂から外すときに使われた農具です。その名の由来は、一日で千把の稲を扱くことができる、たくさんの刃を持っているなど、いろいろな説がありますが、それまでの農具に比べ、作業の効率が格段に優れていたことは間違いないでしょう。
本展では、千歯扱きに記された文字を頼りに、横浜で使われた千歯扱きの生まれ故郷を探ります。
現代と異なる交通事情であった明治・大正時代、千歯扱きがどこで作られ、どのように販売されて横浜にやってきたのか、その商いや流通を考えてみたいと思います。
展示構成(予定) |
プロローグ 「扱く」 穀類の脱粒 |
Ⅰ 千歯扱きの登場 -扱箸から千歯扱きへ- |
Ⅱ どこで作られた千歯扱き? -文字から探る生まれ故郷- |
Ⅲ どうやって売られていたの? -千歯扱きの行商と修理- |
千歯扱きから回転脱穀機へ |
早瀬の稲扱商人(布絵・美浜町 渡辺弘子氏作)
主な 展示 資料 |
◎倉吉製千歯扱き(川崎市市民ミュージアム) | ◎倉吉鉄耕舎広告(八王子市 石川恵一氏) |
◎若狭製千歯扱き(当館) | ◎樫製千歯扱き(八王子市郷土資料館) | |
◎横浜市内製千歯扱き(当館) | ◎篠竹製千歯扱き(所沢市中富民俗資料館) | |
◎稲扱行商関係文書(福井県立若狭歴史民俗資料館) | ◎扱箸(富山県農林水産総合技術センター農業研究所) | |
◎稲扱行商関係文書(倉吉博物館) | ◎米こぎくだ(農林水産技術会議事務局筑波事務所) | |
◎千歯扱き雛型(倉吉市 山崎政彦氏) | ◎農具一覧〓図解(神奈川県農業技術センター) |
関連企画
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講演会①「農具史上から見た元禄期-千歯扱き出現の意味するもの-」 河野通明氏(神奈川大学名誉教授) 日時:2/11(月・祝)14:00~ |
会場:博物館講堂 定員:150名 参加費:300円 事前申込制:締切①2/1(金)、②2/28(木)必着 |
講演会②「千歯扱き行商と直し出職」 朝岡康二氏(国立歴史民俗博物館名誉教授) 日時:3/9(土)14:00~ |
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フロアレクチャー 担当学芸員による展示解説です。 1/27(日)、2/2(土)、2/11(月・祝)、3/9(土)、3/24(日) |
参加費無料、当日先着順 |
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体験学習室ミニ展示「ちょっと昔を探してみよう」 ~4/4(木)まで |
昭和30年代の茶の間の再現や氷冷蔵庫、初期の電気洗濯機などの展示。このほか石臼やポンプなどの体験ができます。 |
観覧料 | 企画展 | 企画展・常設展共通 |
大人 | 300(240)円 | 500(400)円 |
大学生・高校生 | 200(160)円 | 300(240)円 |
中学生・小学生 |
100(80)円 |
( )内は団体料金(20名以上)です。※毎週土曜日は小・中・高校生は無料!